春の杜若三株いけ
作者/三世家元 角田一忠
花材/杜若
花器/黄土釉水盤
杜若は四季扱いの組葉ものですが、春の葉組みと夏の葉組みの二つの方法に分けられます。春は芽出しの季節で、杜若の中葉はまだじゅうぶん伸びきらずにいて、水切葉も脱落しないで残っている姿が自然の中でも見られます。葉組みは、通常五枚のものに水切葉が加わって七枚組みとなります。中葉は低く扱います。夏になると、葉は色濃くなり、丈も伸びきって水切葉は枯れ落ちてしまうので、葉組みは五枚組みの扱いとなります。中葉は高く扱います。