柿の実で里の秋の情感をあらわす
作者/三世家元 角田一忠
花材/柿、菊、ほととぎす
花器/焼き締め花瓶
花型/折り入れ
柿の実がたわわについた姿は、里の秋を象徴する風景といえましょう。いけばなでは古く、食用となるものを使わないのが習いでしたが、現代ではそれにとらわれずに花材として魅力があれば自由に用いています。ことに、柿のつややかな朱色の実は、豊かな情感に満ちて鑑賞価値の高いものです。実の重みで重い通りに留めにくい場合もありますが、枝振りと実の釣り合いに気を配って安定良くいけます。